民主党の目指す相続税は、遺産課税方式。その方向性を考えてみる。イザ!ニュースの関連記事はこちら。
相続税の課税方式には、大きく分けて遺産課税方式と遺産取得課税方式とがある。
遺産課税方式は、文字通り、亡くなった方の遺産そのものに課税するもの。いわば、遺産の中から相続税を払う。
一方、遺産取得課税方式は、相続人が相続する財産に対して課税するものだ。
日本の現行の相続税はこれらの折衷方式といわれ、相続税の総額は、遺産全体で計算するが、相続人は、自分の相続割合に応じて、この相続税の総額を按分して負担する。もっとも、折衷方式といっても、税金の支払いをだれがするか、という点を考えると、どちらかというと遺産取得課税方式に近い。
「民主党政権で税制はこう変わる!」(平成21年10月20日発行 ぎょうせい刊)という本が面白い。
この本の中では、民主党議員の藤井氏(財務相)、仙谷氏(行政刷新担当相)、峰崎氏(財務副大臣)、古川市(国家戦略室長)による座談会が開かれ、その内容が収録されている。
その中で、古川氏は、「遺産課税にして控除をなくし、その代わりに1割の相続税を課税することにしたら、5兆円近い税収が上がるという話を聞いたことがあります」と発言している。
これに対して、仙石氏は、「この税収を高齢者の年金財源にすれば、高齢者の保険料はなしにできる」と発言しているのである。
ちなみに、現在、法人税や消費税でも、税収は10兆円くらい。相続税にいたっては1.5兆円くらいしかない。
民主党の遺産課税方式では、基礎控除の廃止が前提となっている。現状では、財産額から5千万円は最低でも控除できるが、これを廃止する。
言ってみれば、今までのような金持ちだけに課税する相続税ではなく、広く(場合によっては浅く)、相続税を課税していこうということ。
筆者も、そのほうがいいのではないか、と思っているが、いかがだろうか。

